胸焼け
胸焼け
胸焼けとは、胸部や喉に感じる灼熱感やイガイガした不快感が該当し、主に胃酸の逆流が原因で起こります。
胸焼けは、就寝中や食後数時間の一過性であることが多いですが、慢性的に症状が続くこともあります。
さまざまありますが、以下のものが挙げられます。
脂肪分や酸性度の高い食事(揚げ物、チョコレート、柑橘類など)の摂り過ぎ
カフェインやアルコールの摂り過ぎ
食べ過ぎや早食い、食後すぐ横になる:胃酸が逆流しやすくなります。
喫煙
タバコに含まれる成分が食道の括約筋の機能を緩め、胃酸の逆流を引き起こします。禁煙によって胸焼けが改善したという報告もあります。
[文献]Kohata Y, et al. PLoS ONE 2016. 11: e0147860
肥満
体重や体脂肪の増加により、腹圧が上昇し、胃の内容物が食道へ押し上げられ、逆流が生じます。
ストレス
過度のストレスや緊張の持続が自律神経の乱れを引き起こして消化器系に影響を与えるとされます。
妊娠期
女性ホルモンバランスの変化により、自律神経の乱れを引き起こします。また、胎児の成長により、胃部に圧力がかかります。
食道裂孔ヘルニア
胃の一部が横隔膜を超えて胸腔側へ突出することで胃の内容物や胃酸の逆流が起こります。
亀背(猫背)
高齢者で脊椎が屈曲すると前かがみの姿勢になってしまうため、腹圧が上昇します。
NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)
アスピリンやイブプロフェンなどが代表的で、市販薬も多数ありますから、服用の際には十分注意が必要です。
血圧降下薬や抗うつ薬
ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬やセロトニン分泌に作用する薬は食道の括約筋の機能を緩めることがあります。
胸焼けの治療は、主に生活習慣の改善や薬物療法が行われます。
生活習慣の改善
薬物療法
胃酸の酸を中和したり、分泌を抑えるお薬があります。内服期間や内服量などに注意点がありますので、専門医での処方を受けましょう。
胸焼けが頻繁に起こる場合や症状が強い場合はお早めに受診することをおすすめします。心臓に関連する疾患や食道・胃の重大な病気が隠れている場合もありますので、胃内視鏡検査(胃カメラ)を含めた適切な検査と治療を受けることが大切です。
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