内視鏡検査
内視鏡検査
胃や大腸に代表される消化管は皮膚などの体表と比べ、外見や超音波検査で診断が困難な疾患が中心となります。胃腸炎などの急性疾患や胃がん・大腸がんなど命に関わる重大な疾患も存在しています。普段から起きていて、様子をみている症状でも、詳細な内視鏡検査を行うことで重大な病気の早期発見につながることもよくあります。
お腹の不調や気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
内視鏡検査は「つらい」「苦しい」「恥ずかしい」というイメージや検査への不安がある方も多い検査です。内視鏡検査を実施する医療機関は数多くありますが、どこで受ければいいか、負担が少ない検査、精度の高い検査を受けたい、など医療機関の選定ポイントをお伝えします。
日本人の死亡原因の第一位は男女ともに「がん」とされています。また、2人に1人が生涯でがんを発症する可能性があると言われています。胃がんと大腸がんは死亡数のワースト3を占めています。ともに進行しないと自覚症状が現れにくいという特徴があるため、早期発見のためには定期的に内視鏡検査を受けることが大切です。些細な症状やきっかけがあれば、是非受診してください。
日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医・指導医の資格を持つ医師が診療・検査を担当します。消化器内視鏡専門医は、所定の経験や実績、試験などをクリアした医師のみがもつことができる資格です。
鎮痛剤を使用
鎮静剤(静脈麻酔)を使用して眠ったまま検査を受けることも可能です。鎮静剤を用いた内視鏡検査の目的は「不安」や「苦痛」の軽減です。検査に対して不安や恐怖心が強い方は「ぐっすりと眠った検査」に、検査画面を一緒に見たいという方は「リラックスできる検査」に、と患者さんの要望に合わせて検査を行います。また、鎮静剤を使用しない検査も皆さま受けることができます。
前処置
胃カメラは、口から検査を行う経口内視鏡検査と鼻から検査を行う経鼻内視鏡検査が選べます。どちらの検査方法が皆さまに合っているかは当院で相談してから決定できますので、安心してください。
大腸カメラは、腸管洗浄液(下剤)で腸内をきれいにする必要があります。この下剤を飲むことが「大変」といわれる要因の一つにもなっています。当院では安心かつ楽な方法で前処置を受けていただけます。当院では、検査前日夜の下剤の内服とともに、従来の半分程度(1L)で便を排出できる新しい下剤(モビプレップ)を採用しています。また、下剤を飲むことが苦手な方には錠剤(ビジクリア)での処置も可能です。この他にも飲みやすく味を工夫した下剤もあり、患者さん一人ひとりに合わせて腸管洗浄液を選ぶことが可能です。内服場所も、自宅または来院してからのどちらにも対応いたします。詳しくは当院スタッフにご相談ください。
検査後
鎮静剤を使用された方は専用のリカバリールームでしばらく休憩していただきます。
鎮静剤を使用した場合は自動車、バイク、自転車などの運転は原則できませんのでご注意ください。また、鎮静剤を使用しなかった方は検査結果の説明を聞いていただいたら、すぐに帰宅することが可能です。
大腸カメラでは、通常、大腸内に空気を送りこんで隅々まで観察します。その際の空気がお腹の張りや痛み、吐き気の原因になることがあります。当院では、このような検査時のお腹が張る苦痛を軽減するため、空気に比べて腸管内で速やかに吸収される(空気のおよそ200倍)炭酸ガスを用いて検査を行っています。これにより検査時の苦痛や張りを大幅に軽減することが可能です。
※炭酸ガスは体内に吸収されても身体に害を及ぼしません
大腸カメラは直径約12mm程度の管で先端が自由自在に動きますが、腸管の曲がり角では押される感じが生じます。患者さんの体型や腹部手術の既往、腸管の長さにより苦痛の程度は異なります。当院では、軸保持短縮法と呼ばれる腸管をなるべく真っ直ぐにして挿入する方法を取り入れています。
使用する内視鏡や処置具は、日本消化器内視鏡学会が定めているガイドラインに準拠した消毒衛生管理のもと使用しますので、安心して検査を受けていただけます。
急な症状のために胃カメラまたは大腸カメラを受けたい方は、当日の予約状況にもよりますが原則対応いたします。ただし、大腸カメラの場合は十分な前処置が行えないために後日の再検査が必要になる場合があります。
こんな症状の方は内視鏡検査をおすすめします。
胃がん検診は、市町村により異なりますが35歳以上で胃部X線バリウム検査(50歳以上で胃カメラ検査隔年)とされています。また、大腸がん検診は、40歳以上で便潜血反応検査とされています。
全国がん登録罹患データでは胃がんは40歳ごろ、大腸がんは35歳ごろから罹患率(がんと診断される割合)が急速に上昇しています。
よって、胃カメラ、大腸カメラについては30歳台に一度ご検討ください。もちろん、症状がある方はなるべく早く検討しましょう。
胃カメラは経口内視鏡と経鼻内視鏡の二つの選択肢があります。検査自体に痛みを伴う場面は少ないですが、咽頭(のど)を通るときや鼻を通るとき、十二指腸を通過するときに不快な症状を訴える方はいます。
大腸カメラは腸管の曲がり角の通過に独特の圧迫感があり、これを痛みに感じられる方はいます。「当院の内視鏡検査の特徴」にあるような対策を行っていますので、安心して検査を受けてください。
胃カメラは前日夕食以降に食事を摂らないで来院いただければ、検査を受けることができます。大腸カメラは突然の症状(腹痛や血便など)がある場合に限り当日検査を受け付けますが、通常は検査や下剤の説明があるために検査前に一度診察を受けていただきます。
胃カメラは観察のみで終了した際は5~10分程度です。大腸カメラは観察のみで終了した際は15~20分程度です。それぞれ生検検査(組織を採取する)やポリープ切除を同時に実施した場合は検査時間が延長します。
準備中
内視鏡検査は、これに関わる追加検査や薬剤料などを含め保険適用となります。健康診断などのオプション検査やがん検診などの対応もあります。
また、日帰りポリープ手術は皆さまがご加入の医療保険の大半で保険給付金の対象になります。詳しくはご加入の保険会社または当院にお問い合わせください。
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